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ゲーセン物置のポスターについて

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現在のゲームセンターの明るく健康的な雰囲気からは想像出来ないほど、80年代のゲームセンターの薄暗さは際立っていました。
当時主流だったテーブル筐体には「照明の照り返し」という問題があったため、暗くせざるを得ない事情もあったかもしれませんが、当初は一瞬入るのを躊躇するような「壁」すら感じました。

しかし意を決して自動ドアをくぐると、そこは自分の日常からは全く隔絶された神秘の空間でした。

幼かった私の鼻を突き抜けたタバコの匂いと、複数の電子音が渾然一体となった未来的な喧騒。

嗅覚と聴覚に未知の刺激を受けながら店内を見渡すと、暗闇の所々に浮かび上がるブラウン管に、見たことも無い最新ゲーム達が稼働していました。

思い切り誇大な表現をすれば、「漆黒の宇宙空間を彷徨って、随所に浮かぶ新天地の惑星を探して回るようなワクワク感」を感じたものです。

そんな店内で、ゲーム筐体に引けを取らない程のインパクトを放っていたのが、壁一面に張り巡らされたポスター郡でした。
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発売日や複数のキャッチフレーズなどのテキストで賑やかな家庭用ゲームの販促ポスターと比較すると、アーケードゲームのポスターは、タイトルに一文のキャッチフレーズのみというシンプルな構図の物も多く、幼心にもアート性の高さを感じていました。

私の中で当時のゲームセンターは「ゲームをプレイするための場所」であると同時に、アーケードゲームのポスターというアートを鑑賞できる「ギャラリー」でもありました。

そのためゲーセン物置を考案した際、筐体を置くことと同じ位に重要視したのが、「ポスターの展示」という側面でした。
設計段階からポスターを吊るすためのピクチャーレールと、演出用の調光付きプラグライト+ダクトレールの導入を決めました。
実際、当時の店内の暗さを再現するのは加減が難しく、暗すぎるとポスターは殆んど見えなくなってしまいます。
ポスター専用の調光照明を用意したことで、暗闇にぼんやりポスターが浮かび上がるような当時の雰囲気を再現することが出来ました。
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このダクトレール付きプラグライトは位置や向きを自由に設定できるため非常に便利で、ポスター以外にも、ウォールアートや筐体のサイドアートをスポットで照らして演出したりと大変重宝しています。
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ゲーセン物置の照明について

80年代のゲームセンターに特徴的な雰囲気である「薄暗さ」。

暗闇の中で随所に浮かび上がるブラウン管の輝きに、まるで神秘的な宇宙空間に迷い込んだかのようなときめきを感じたのは私だけではないと思います。

そんな空間でブラウン管とともに輝きを放っていた照明達も再現してみました。

非常口灯
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どこのゲームセンターにも必ずあったはずの非常口灯。
物置を家庭的な雰囲気から隔絶し、商業施設であるゲーセンのイメージに近づけるために、真っ先に思いついたアイテムでした。
実際の非常口灯は当然ながら停電時も発光するようバッテリーなどが組み込まれて複雑な構造になっていますが、今回はあくまで家庭内の照明として使用するため、そういう機能は必要ありません。
廃棄された物を譲り受け、内部構造を全て取り払って洗剤で完全清掃し、新たに蛍光灯のみを組み込んで単なる照明器具に改造しました。
出入り口の真上に設置してあります。

各種ネオン灯
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暗闇を様々な色彩に演出することが出来るネオン灯。
私が通っていたゲームセンターはボーリング場に併設されていた関係からか、コカコーラのノベルティが印象的でした。

セガの青いネオンは80年代エリア、コーラの赤いネオンは90年代エリアと、それぞれ部屋の対面に取りつけられているため、中央部はそれらが複合した紫の光に包まれ、ブラックライトも交えて異世界のような怪しい雰囲気となっています。

拘ったのは、如何にして当時のゲームセンターのかもし出す「非・日常感」を再現するかでしたので、その点照明による演出効果は非常に有効と感じました。

照明効果を高めるために日中でも完全な暗室にできるように、開口部は出入り口と小窓の二箇所のみとし、それぞれ暗幕が取り付けられています。
開口部を減らすことは騒音対策にも繋がっています。

ゲーセン物置の内装について

照明

ただ筐体を置くだけでなく、当時のゲームセンターの「雰囲気」を再現することに拘った理由。
それは前回の記事でも述べたとおり、今はゲームから遠ざかってしまったかつての仲間達に、この物置であの頃通ったゲーセンにタイムスリップしてもらい、もう一度ゲームに夢中になってくれるきっかけを作りたいというものでした。

中途半端な再現度ではタイムスリップなど出来ませんから、とにかく雰囲気にはとことん拘る必要がありました。

イメージしたのは、80年代に通っていた近所の大きなボーリング場の中に併設されたゲームコーナーです。
まず強烈に印象に残っていたのが白黒市松模様の床と、モザイク模様の壁でした。
さらに天井には天の川のような模様が描かれ、今思えば、まるでドット絵で描かれたゲームの世界をモチーフにしたかのような完成度の内装でした。

実際、白黒市松模様の床というのはなかなか目が疲れますし落ち着きません。
他の配色の市松模様床は随所で見かけますが、「白黒の組み合わせ」が少ないのはそういう理由なのかもしれません。

あとは、最も重要なのが「薄暗さ」です。
これこそが、私にとって80年代ゲーセンを象徴する雰囲気でした。

今回は、ブラックライトと天の川模様の蓄光壁紙を組み合わせてみました。
実際そのゲーセンでブラックライトが使われていたかは覚えていないのですが、「薄暗いのに煌びやか」というスペーシーで怪しい雰囲気をうまく再現することが出来ました。


当時のゲーセンの薄暗さは、世間一般には「不健康」「不良のたまり場」という評価を下されていました。
しかし多感な少年期の私には、この暗さがかもし出す「異世界感」や「アダルトな危うさ」こそが、ゲームセンターの大きな魅力になっていました。

この得体の知れない雰囲気と不良のカツアゲに怯えながら、僅かな小遣いから捻出した貴重なワンコインに全身全霊を賭けてプレイする。

これは絶対にゲームセンターでしか味わえない体験でした。

そんな極限状態で遊んだレトロアーケードゲーム達こそ今でも一番輝いて見えるのは、どこか納得できる部分もあるのです。






物置ゲーセン作りの経緯について

初期日付
写真は2012年6月ごろ、物置完成時の状態です。

それまで自宅内には90年代初頭より集め始めたアーケード筐体が散在し、生活スペースを圧迫していました。
自宅は古く耐震工事の必要性が生じていたため、工事に先立って一時筐体を排出することになりました。
その際家族より、「保管用の物置を用意するか、この際全て廃棄するか」の選択を迫られました。

幼少期、親の方針でなかなかファミコンを買って貰えなかった私は、小学校低学年から近所の駄菓子屋でアーケードゲームをするようになっていました。
そんな私にとってアーケード筐体は、コンシューマーゲーム機よりももっと馴染み深い存在であり、ファミコンを買って貰えなかった仲間が集うゲームセンターは私にとってのオアシスであり、心の拠り所でした。

「自分たちでゲームセンターを作りたい」と考えるようになったのは高校1年の頃でした。

その頃から、ゲームで心を通わせた仲間たちとイベントを企画してテレビやゲーム機を持ち寄り、コンシューマーやPCの移植作、そして数枚の本物のアーケード基板を並べた「なんちゃってゲーセン」を作っては、夢を膨らめていきました。

その後進学を経て彼らとの距離は次第に離れていきましたが、年に一回は皆が集まる機会を設け、徹夜でゲームをしたり、ゲーセンに赴いたりしていました。

しかし彼らのアーケードゲームへの関心は徐々に薄れていきました。
共に遊べるゲームは年々減っていき、就職や環境の変化により、次第に距離が開いていきました。

かつて放課後は、仲間達と毎日のように足を運んでいたゲームセンター。
そして、仲間達と機材を持ち寄り力を合わせて作り上げた一日限りのゲーセンイベント。
そのあまりの楽しさに、仲間達と「この一日がずっと続けばいいのにね」と笑顔で語り合った思い出を、私は忘れることが出来ませんでした。

「当時仲間達が好きだった名作アーケードゲームだけを集めたスペースを作って、もう一度あのイベントを再現したい。」
「当時通ったゲーセンを彷彿とさせる雰囲気にし、仲間達が当時の熱い想いを蘇らせ、もう一度ゲームに夢中になれるきっかけを作りたい」

これが私の諦め切れない夢でした。

今回、所有筐体を廃棄するか否かの選択を迫られた私は、この夢の実現に向かって舵を切ることを決意しました。

限られた予算の都合上、当初は中古のユニットハウスを購入する予定でしたが、ユニットハウスを積載できるトラックが自宅まで侵入出来ないことが発覚し、計画は頓挫していました。

しかしその時自宅の耐震工事を手掛けて下さっていた地元の工務店様が、こんな私の夢物語に賛同して下さいました。
工期をあわせ、中古部品もフル活用することで、まさに採算度外視の低予算で内装も含めた物置小屋も作って頂ける事となりました。
「長年の夢の実現のお手伝いが出来て嬉しい。妥協せずやりましょう。」と仰って下さった担当者の力強い御言葉に、涙が出る程感激しました。

この工務店様無くして、今回の夢の実現は決して在り得ませんでした。
一生感謝してもしきれない思いです。

ブログはじめました

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現在の自宅ゲーセンの様子です。

初めてニコニコ動画でゲーセン物置を公開したのが2012年11月のことでした。
先日、約2年ぶりとなる新作動画を公開いたしました。


物置小屋の建築から現在に至るまで、3年弱の経緯や思い出を覚えている間に書き記しておこうと、ブログを始めて見ました。

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